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2018/04/23

昭和13年歳旦祭祝詞(樺太)

官報・昭和十二年十二月二十八日
拓務省令第七号/樺太ニ於ケル官幣社以下神社ニ於テ行フ昭和十三年ノ歳旦祭ノ祝詞左ノ通定ム

 歳旦祭祝詞

掛けまくも畏き某神社の大前に宮司位勲功爵氏名、恐み恐みも白さく、新しき年の新しき月の新しき日の今日の朝日の豊栄登に、御賀の寿詞仕へ奉らくと、豊御食・豊御酒、種種の物を献奉る状を、平けく安けく聞し食して、此の年を良き年の美し年と守り給ひ、幸はへ給ひて、天皇命の大朝廷を堅磐に常磐に斎ひ奉り給ひ、天の下平けく、穀物豊けく、産業を弥奨めに奨め、国民を弥栄えに栄えしめ給ひて、大御稜威を差し昇る年の初日の光と共に、弥益益に輝かしめ給へと、恐み恐みも御賀の寿詞仕へ奉らくと白す
辞別きて白さく、曩に今度の事変の由を告げ奉りて乞ひ祈み奉れるを、大神等の守り給ひ助け給ふ随に、大御軍は弥進みに進み、弥健びに健びて、既に彼の国の首都さへも攻め落しぬ。然はあれども、時局は弥益益事繁く成り行くを以ちて、国民諸、思ひ誇り緩み怠ることなく、縦戦はいかに長く久しく続くとも、各も各も同じ心に務め結りて、負ひ持つ業に勤しみ仕へ奉らしめ給ひ、別きても大御軍人の上を広く厚く守り給ひ、恵み給ひて、海に陸に寇なふ者共を、速やかに討ち罰め攘ひ退けて、惟神の大道を弥遠に弥広に張り弘めしめ給へと、恐み恐みも乞ひ祈み奉らくと白す

大正三年祭式の歳旦祭祝詞に昭和十二年十二月二十二日内務省令第五十七号の辞別をつけた形。

2018/04/22

昭和13年歳旦祭辞別祝詞

官報・昭和十二年十二月二十二日
内務省令第五十七号/官国幣社以下神社ニ於テ行フ昭和十三年ノ歳旦祭ノ祝詞ハ官国幣社以下神社祭式ニ定ムルモノニ左ノ辞別ヲ加ヘタルモノトス

辞別きて白さく、曩に今度の事変の由を告げ奉りて乞ひ祈み奉れるを、大神等の守り給ひ、助け給ふ随に、大御軍は弥進みに進み、弥健びに健びて、既に彼の国の首都をさへ攻め落しぬ。然はあれども、時局は弥益益事繁く成り行くを以ちて、国民諸、思ひ誇り緩み怠ることなく、縦戦はいかに長く久しく続くとも、各も各も同じ心に務め結りて、負ひ持つ業に勤しみ仕へ奉らしめ給ひ、別きても大御軍人の上を、広く厚く守り給ひ、恵み給ひて、海に陸に寇なふ者共を、速やかに討ち罰め攘ひ退けて、惟神の大道を弥遠に弥広に張り弘めしめ給へと、恐み恐みも乞ひ祈み奉らくと白す

昭和十二年十二月二十九日朝鮮総督府令第二百十一号(官報昭和十三年二月八日付)ほぼ同文。「張弘〈米志米〉給へと」が「長弘〈米志米〉給へと」になっているのみ。

2018/04/21

賀茂別雷神社本殿遷座祭祝詞

官報・昭和十二年十一月八日
内務省令第四十九号/昭和十二年一月十六日同十七日行ハルヘキ官幣大社賀茂別雷神社本殿遷座祭祭式及祝詞左ノ通定ム

 二 祝詞

掛けまくも畏き賀茂別雷神社の大前に宮司位勲功爵氏名、恐み恐みも白さく、大神の天の御蔭・日の御蔭と隠り坐さむ瑞の御殿を、古き例に習ひて、清く美しく修理り仕へ奉り畢へぬるに依りて、今度此の本宮に還し鎮め坐せ奉りぬ。是を以ちて、今日の生日の足日に官位勲功爵氏名を差して、天皇命のうづの大幣帛捧げ奉らしめ給ふがゆゑに、大前に斎まはり清まはりて献奉る、大御食・大御酒、海川山野の種種の物を、平けく安けく聞し食して、高き尊き神徳を弥益益に仰がしめ給ひ、広き厚き恩頼を弥遠永に蒙らしめ給へと恐み恐みも白す

2018/04/20

支那事変終息祈願祭祝詞

官報・昭和十二年十月九日
内務省令第四十三号/支那事変ニ付官国幣社以下神社ニ於テ行フ祭祀ノ祝詞左ノ通定ム

 祝詞

掛けまくも畏き某神社の大前に宮司[社司(社掌)]位勲功爵氏名、恐み恐みも白さく、現つ御神と天の下知ろし食す天皇命は万の大御政看行し給ふが中に、外つ国国の交際に大御心を尽くし給ひ、特に中華民国と睦び携へて、東亜弥遠永に安く穏に、互に立ち栄え行かむ事をし。念行すを中華民国い、畏き大御旨を悟り奉らず、濫に事を構へて、例無き事変を起せるに依りて、遂に膺懲し罰め給はむとして、大御軍を進め給ふ事とは成りぬ。是を以ちて、今日の生日の足日に大前に御食・御酒、種種の物を献奉りて、此くの状を告げ奉らくを、平けく安けく聞し食して、今も往先も天皇命の大命の随に、猛く雄雄しくい往き向へる大御軍人等は白さくも更なり、国内挙りて勤しみ仕へ奉れる国民等をも、夜の守り、日の守りに守り給ひ、幸はへ給ひて、海に陸に寇なふ者等を攘へ退け、彼の国人をして速やかに思ひ悟りて、惟神の大道を仰がしめ給ひ、皇大朝廷の大御稜威を弥高に弥広にい照り輝かしめ給へと、恐み恐みも白す

拓務省令第六号(同年十月十四日)、台湾総督府令第百三十五号(同年十月十日、官報十二月八日付)同文。
朝鮮総督府令第百五十四号(同年十月十三日、官報十二月十六日付)ほぼ同文。「宮司[社司(社掌)]」が「宮司(社掌)」になるのみ。

2018/04/19

大邱神社・平壌神社列格奉告祭祝詞

官報・昭和十二年七月十七日
昭和十二年五月二十二日朝鮮総督府令第七十一号/昭和十二年五月二十七日国幣小社大邱神社及同年同月三十一日国幣小社平壌神社ニ於テ行ハセラルベキ列格奉告祭ノ祭式左ノ通ム

 二 祝詞

掛けまくも畏き某神社の大前に宮司位勲功爵氏名、恐み恐みも白さく、今回天皇命の大命以ちて、御社の格を国幣小社に進め給ひ昇せ給ひぬ。是を以ちて、今日の生日の足日に官位勲功爵氏名を大御使として、事の由を告げ奉らしめ給ふと、天皇命のうづの大幣帛を奉出し給ふに依りて、大前に斎まはり清まはりて献奉る大御食・大御酒、海川山野の種種の味物を、平けく安けく聞し食して、天皇命の大御代を手長の大御代と、常磐に堅磐に斎ひ奉り、厳しの御代と幸はへ奉り給ひ、親王・王等を始めて、天の下の国民に至るまで、長く平けく守り給ひ、恵み給へと、恐み恐みも称へ辞竟へ奉らくと白す

2018/04/18

靖国神社臨時大祭・直会詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 直会詞(四月二十八日)

大祭美しく仕へ奉りしに、直会の酒幣賜はる事を各も各も受け賜はり、うまらに聞し食して、ゑらゑらにに祝がひ給へと宣る

2018/04/17

靖国神社臨時大祭・直会本殿奉告祭祝詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 直会本殿奉告祭祝詞(四月二十八日)

此の所の底つ岩根に宮柱太敷き立て、高天原に千木高知りて、称へ辞竟へ奉る、掛けまくも畏き靖国神社の大前に宮司正五位勲四等賀茂百樹、畏み畏みも白さく、広き厚き大御心以ちて、仕へ奉らしめ給ふ臨時の大祭を、落つることなく、漏ることなく、美しく懇に仕へ奉り竟へつる事を嬉しみ悦び、うむがしみ忝み奉りて、今日の生日の足日に大前に御食・御酒、種々の物を備へ奉りて、官人・神職等諸、相集ひ笑らぎ楽しみて、直会賜はらむとする状を平けく安けく聞し食して、今も往前も皇朝廷の護り、皇国の鎮めと弥遠永に護ひ奉り幸はへ奉り給へと、畏み畏みも白す

2018/04/16

靖国神社臨時大祭・直会祭祝詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 直会祭祝詞(四月二十八日)

此の所を祓ひ清めて、五百枝真榊をいづの神籬と刺し立て、招請ぎ奉り坐せ奉る、掛けまくも畏き神直毘神・大直毘神等のうづの御前に、宮司正五位勲四等賀茂百樹、畏み畏みも白さく、皇神等の相諾なひ相助け給ひしがゆゑに、広き厚き大御心以ちて、仕へ奉らしめ給ふ臨時の大祭事を、過つことなく違ふことなく、すみやけく平かに仕へ奉り竟へつることを嬉しみ奉り、忝み奉りて、今日の生日の足日に相預りし官人・神職等諸、相集ひ笑らぎ楽しみて、直会賜はらむとして、礼代の御食・御酒、海川山野の種々のためつ物を献奉らくを、平けく安けく聞し食せと、畏み畏みも御祭仕へ奉らくと白す
辞別きて、前に鎮り坐す諸の神霊等の御前に畏み畏みも白さく、今告げ奉れる事の由をも、捧げ奉れる御饌つ物をも、平けく安けく相食に聞し食し諾なひ坐して、共に永く久しく守り幸はへ給へと、畏み畏みも白す

2018/04/15

靖国神社臨時大祭・第二日祝詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 臨時大祭第二日祝詞(四月二十七日)

此の所の底つ岩根に宮柱太敷き立て、高天原に千木高知りて、称へ辞竟へ奉る掛けまくも畏き靖国神社の大前に宮司正五位勲四等賀茂百樹、斎まはり清まはりて、今回新たに斎ひ祀らしめ給ふ一千百四十八柱の神霊等の御前に、畏み畏みも白さく、現し世の人の功績の品は数多くあれども、皇国の御為に生命献げて仕へ奉る計り大じきはなく、栄誉の数は多にあれども、神と斎かれ永世に偲び尊まるる計り美はしきはあらず。汝命等は其大じき功績と美はしき栄誉とを享け得て、此の神垣に千木高く仰がれ、宮柱動きなく祀られ給ひて、昨日しも尊くも勅使差し遣はし給ひしを、今日はしも言はまくも文に畏き天皇陛下、皇后陛下い、大御車を次々進めしめ給ひて、大御親ら拝みしぬばせ給ふ。是はや文に文に尊き事の極み、文に畏き事の限りにして、古今に例少き広き厚き大御恵になも。爾是を以ちて、親王等・諸王等より始めて、各大臣等、百官の人々等諸、広庭も狭らに参集ひて、御祭仕へ奉ると、御鏡・御剣・和妙・荒妙・御食・御酒、海川山野のためつ物に、宮々家々又所々の団体より献奉れる種々の物をも横山の如く打ち積み置きて、種々の余興をも行ひ、汝命等の遺族の人々をも参詣でしめ、菅の根の懇に御祭仕へ奉る状を、平けく安けく聞し食し諾なひ坐して、今より後は皇朝廷の守護、皇国の鎮めと弥常しへに鎮り坐して、皇軍は弥健りに健り、弥張りに張り、天皇命の大御稜威は天つ日の豊栄登如す天の下四方の国にい照り耀き坐すべく、斎ひ奉り幸はへ奉り給へと、畏み畏みも白す
辞別きて、前に鎮り坐す諸の神霊等の御前に畏み畏みも白さく、今告げ奉れる事の由をも、捧げ奉れる御饌つ物をも、平けく安けく相食に聞し食し諾なひ坐して、共に永く久しく守り幸はへ給へと、畏み畏みも白す

2018/04/14

靖国神社臨時大祭・第一日祝詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 臨時大祭第一日祝詞(四月二十六日)

此の所の底つ岩根に宮柱太敷き立て、高天原に千木高知りて、称へ辞竟へ奉る掛けまくも畏き靖国神社の大前に宮司正五位勲四等賀茂百樹、斎まはり清まはりて、今回新たに斎ひ祀らせ給ふ千百四十八柱の神霊等の御前に、畏み畏みも白さく、汝諸の命等は日本の大和心の清き明き真の心以ちて、皇朝廷の御為、皇国の為にいそはき勤め、生の緒の限りを極め尽して、終に身失せ給ひし事を、言はまくも畏かれども、天皇命の広き厚き大御心とめぐしみ、うむがしみ坐して、芳しき御名を万代に留めて、国民の亀鑑と此の神社に合せ斎ひ祀らしめ賜ふとして、陸軍大将正三位勲一等功四級伯爵寺内寿一を祭典委員長として、諸事を儲け備へしめ、今日より始めて二日の間、臨時の大祭仕へ奉らしめ給ひ、掌典正四位勲四等公爵伊藤博精を勅使として、うづの大幣帛献奉らしめ給ふがゆゑに、神宝と御鏡・御剣、御衣と和妙・荒妙、御饌と海川山野の種々のためつ物を献奉り置きて、陸海軍両省の大臣等を始めて、皇軍人等諸の官人等諸、参集ひて、朝日の豊栄登に御祭仕へ奉らくを平けく安けく聞し食して、現つ御神と天下知ろし食す天皇命の広き厚き大御旨を忝み奉り、畏み奉りて、天つ日嗣の大御隆は天地の共窮りなく、皇が大御稜威は日月と共に照り輝き、皇軍人は赤き清き心以て、武く雄々しく仕へ奉りて、四方の海、浪風起きず、浦安国と動くことなく変はることなく護ひ奉り、幸はへ奉り給へと、畏み畏みも白す

2018/04/13

靖国神社臨時大祭・招魂式第四祝詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 招魂式第四祝詞(四月二十五日)

掛けまくも畏き靖国神社に今新たに合せ祀り、鎮め奉る諸の神霊等の御前に、斎まはり清まはりて、宮司正五位勲四等賀茂百樹、奇斎言以ちて、斎ひ鎮め奉らくと白す。汝命等の奇しき神霊をば、今日より始めて大御世、安国の神と此の神殿に合せ斎ひて、万世に祭祀絶やさず仕へ奉らしめ給ふ天皇命の広き厚き大命の旨を、忝み畏み、嬉しみ諾なひ坐して、天地の依合の極み、日月と共に堅磐に常磐に安く平穏に鎮り坐して、前に斎ひ祀らせ給ふ諸の神霊等と共に、同じ床に坐して、今より以後は荒び疎び給ふことなく、安く平穏に皇朝廷の近き守護神と鎮り坐して、千代と永く八千代と遠く斎ひ祀られ給ひ、後の世の人の亀鑑と仰ぎ偲ばれ給へと、豊御食・豊御酒を始め、海川山野のためつ物を百取の机代に置き足らはして捧げ奉らくと、御心も明らかに平らに聞し食せと、謹しみ敬ひも斎ひ鎮め奉らくと白す
辞別きて、前に鎮坐す諸の神霊等の御前に畏み畏みも白さく、今告げ奉れる事の由をも、捧げ奉れる御饌つ物をも、平けく安けく相食に聞し食し諾なひ坐して、共に永く久しく守り幸はへ給へと、畏み畏みも御祭仕へ奉らくと白す

2018/04/12

靖国神社臨時大祭・招魂式第三祝詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 招魂式第三祝詞(四月二十五日)

此の招魂の斎庭に招請ぎ奉り坐せ奉る、諸の御霊等の御前に靖国神社宮司正五位勲四等賀茂百樹い、木綿手繦取り懸けて、謹み敬ひて告げ白さく、掛けまくも畏き天皇命の大命のまにまに、靖国神社に合せ斎ひ祀らむとして、今し此の斎庭に招魂の式厳しく仕へ奉り、奇しき御霊をいづの霊代に坐せ奉り、安め奉りぬるを以ちて、参集へる官人等を始めて、神職等諸、御羽車の前後整へ、行列美しく御供仕へて、神殿の内床に深く遷し奉り、鎮め奉らむとす。爾此の事の状を聞し食し諾なひ坐して、安く平穏に遷り出で坐せと、謹しみ敬ひて告げ奉らくと白す

2018/04/11

靖国神社臨時大祭・招魂式第二祝詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 招魂式第二祝詞(四月二十五日)

掛けまくも畏き靖国神社の大前に宮司正五位勲四等賀茂百樹、畏み畏みも白さく、先刻に告げ奉りし皇国の為に、赤き清き真の心の限りを尽して身罷りにし、いそしき人々等の奇しき御霊を式のまにまに斎庭に霊代を置きて、魂招ぎ招ぎ鎮め、招ぎ治めつるを以ちて、今し神殿の内床に遷し奉り、鎮め奉らむとする事の状を聞し食せと、畏み畏みも白す

2018/04/10

靖国神社臨時大祭・招魂式第一祝詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 招魂式第一祝詞(四月二十五日)

此の斎庭に注連縄曳き延へ、五百枝真賢木をいづの太玉串と刺し立て、御鏡・御剣・曲玉に五色絹取り垂で、庭燎焼き上げ、御琴掻き鳴らし、陸海軍両省の官人等参出で、神職諸、持り斎まはり持ち清まはりて霊代を坐せて、招請ぎ奉り坐せ奉る、陸軍騎兵中佐従五位勲四等佐藤一郎命を始めて四百六十五人の御霊、海軍少佐正六位勲四等小澤徳平命を始めて十七人の御霊、陸軍一等軍医正正五位勲三等長田祖村命を始めて五百三十三人の御霊、海軍特務大尉従六位勲五等清水菊助命を始めて百二人の御霊、朝鮮総督府道警部補勲八等岡田勇命を始めて三人の御霊、関東局巡査勲八等車塚久志命を始めて九人の御霊、南満洲鉄道株式会社事務員戸田稔命を始めて七人の御霊、満洲特別農業移民勲八等加瀬谷功命を始めて十一人の御霊、海軍四等水兵諸星寅吉命の御霊の御前に、靖国神社宮司正五位勲四等賀茂百樹、謹み敬ひて白さく、偉きかも、いそしきかも、汝諸の命等はや、言はまくも畏き天皇命の大命を頂き持ち畏みて、飛騨工打つ墨縄の唯一筋に、赤き清き真の心を極め尽して、生の緒の続く限り、朝廷の御為、皇国の為といそはき務めて、生命献げ奉りし功しき人々等に坐せば、広き厚き大御心と其の功績を賞め給ひ、労しみ痛み給ひて、随分進め給ひ、挙げ給ひ、遺族等をも慈しみ給ひ、憐び給ひながら、猶飽かず思行して、掛けまくも畏き明治天皇の惟神も事起し始め給ひし例のまにまに、其の御霊をば万世に祭祀絶やさず、靖国神社に合せ祀らしめ給ふとして、八十日日はあれども今日の生日の足日の吉時に、厳しき神事以ちて、此の斎庭に招魂の式仕へ奉らしめ給ふ事を、汝諸命の御霊等、詳らに相諾なひ、畏み奉り尊み奉り、忝み奉り嬉しみ奉りて、悉に天翔り来寄り集ひ、国翔り来寄り集ひ坐して、今日より後は此の霊代に、堅磐に常磐に奇しき御霊を留め給ひ、託け給へと、礼代の御饌つ物を机代もたわわに置き足らはし捧げ奉りて、謹しみ敬ひも招ぎ斎ひ坐せ奉らくと白す

2018/04/09

靖国神社臨時大祭・本殿奉告祭祝詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 本殿奉告祭祝詞(四月二十五日)

此の所の底つ岩根に宮柱太敷き立て、高天原に千木高知りて、称へ辞竟へ奉る、掛けまくも畏き靖国神社の大前に宮司正五位勲四等賀茂百樹、畏み畏みも白さく、言はまくも畏き天皇命の広き厚き大御心以ちて、今回の事変に預り仕へ奉りて身罷りにし一千百四十七の御霊、又明治三十三年清国事変に際りて身罷りにし一人の御霊を、此の神社に合せ祀らしめ、万世にはふらさず、あふさはず斎ひ治め給はむとして、今日の四月の二十五日の夜を以ちて、招魂式を行ひ、二十六日より二日の間、臨時の大祭を仕へ奉らしめ給ふに依りて、今日の夕日の降の清祓に此の大祭に預りて事執り、まかなひ仕へ奉らむ官人・神職等を始めて、諸人等が過ち犯しけむ罪事有らむをば、五百つ真榊のさやさやに、天つ菅曽のすがすがしく祓へ清めて、各も各も赤き清き真の心以ちて、誤つことなく、違ふことなく、大祭美しく懇に仕へ奉り治め奉らむとする状を聞し食し諾なひ給へと、御食・御酒、海川山野の種々の机代の物を献奉りて、畏み畏みも白す

2018/04/08

靖国神社臨時大祭・清祓詞

官報・昭和十二年四月二十一日
陸軍省海軍省告示第五号/昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祭式次第並祝詞左ノ通定ム

 昭和十二年四月靖国神社臨時大祭祝詞

 清祓詞(昭和十二年四月二十五日)

此の靖国神社の大前に臨時の大祭を仕へ奉らしめ給ふに依りて、官人・神職を始めて、預り仕へ奉る人々諸、侍集りて、天つ祝詞の太祝詞事以ちて、今日の夕日の降の清祓に祓ひ清むる事の状を、祓戸神等、天つ神・国つ神等、平けく安けく聞し食し諾なひ給へと、畏み畏みも白す

2018/04/07

賀茂御祖神社本殿遷座祭祝詞

官報・昭和十二年四月十九日
内務省令第十八号/昭和十二年五月一日同二日行ハルヘキ官幣大社賀茂御祖神社本殿遷座祭祭式及祝詞左ノ通定ム

 二 祝詞

掛けまくも畏き賀茂御祖神社の大前に宮司位勲功爵氏名、恐み恐みも白さく大神の天の御蔭・日の御蔭と隠り坐さむ瑞の御殿を、古き例に習ひて清く美しく修理り仕へ奉り畢へぬるに依りて、今度此の本宮に還し鎮め、坐せ奉りぬ。是を以ちて、今日の生日の足日に官位勲功爵氏名を差して、天皇命のうづの大幣帛を捧げ奉らしめ給ふがゆゑに、大前に斎まはり清まはりて献奉る、大御食・大御酒、海川山野の種種の物を平けく安けく聞し食して、高き尊き神徳を弥益益に仰がしめ給ひ、広き厚き恩頼を弥遠永に蒙らしめ給へと、恐み恐みも白す

2018/04/06

龍頭山神社・京城神社列格奉告祭祝詞

官報・昭和十一月二十四日
昭和十一年十月八日朝鮮総督府令第百二号/列格奉告ノ為昭和十一年十月十三日国幣小社龍頭山神社ニ、同年十月十五日国幣商社京城神社ニ夫夫勅使参向奉幣セシメラルルヲ以テ其ノ当日当該神社ニ於テ行フ祭式及祝詞左ノ通定ム

 二 祝詞

掛けまくも畏き某神社の大前に宮司位勲功爵氏名、恐み恐みも白さく、今回天皇命の大命以ちて、御社の格を国幣小社に進め給ひ、昇せ給ひぬ。是を以ちて、今日の生日の足日に官位勲功爵氏名を大御使として、事の由を告げ奉らしめ給ふと、天皇命のうづの大幣帛を奉出し給ふに依りて、大前に斎まはり清まはりて献奉る、大御食・大御酒、海川山野の種種の味物を、平けく安けく聞し食して、天皇命の大御代を手長の大御代と、常磐に堅磐に斎ひ奉り、厳しの御代と幸はへ奉り給ひ、親王等・王等を始めて、天の下の国民に至るまで、長く平けく守り給ひ、恵み給へと、恐み恐みも称へ辞竟へ奉らくと白す

昭和八年十月十日内務省令第三十三号(佐嘉神社列各奉告祭)祝詞とほぼ同文。「別格官幣社」が「国幣小社」になっているのみ。

2018/04/05

二・二六事件終息奉告祭祝詞

官報・昭和十一年七月二十一日
内務省令第二十四号/昭和十一年二月二十六日ノ事件ニ付官国幣社以下神社ニ於テ行フ祭祀ノ祝詞左ノ通定ム

 祝詞

掛けまくも畏き某神社の大前に宮司[社司(社掌)]位勲功爵氏名、恐み恐みも白さく、去にし二月二十六日、帝都の内にゆくりなき事共起りて、大御心を悩ませ奉りしは恐しとも恐き極みなるを、広き厚き恩頼を蒙り奉りて、軈て穏に為りぬ。是を以ちて、大前に斎まはり清まはりて、御饌・御酒、種種の物を捧げ奉りて乞ひ祈み奉らくは、今も以往も国民諸力を協せ、心を一にし、惟神の大道を弥益益に張り起さしめ、清き明き誠の心以ちて、撓み怠ることなく、皇大朝廷に勤しみ仕へ奉らしめ給ひ、天皇命の大御代を厳し御代の足御代と、堅磐に常磐に平けく安けく守り給ひ、幸はへ給へと、恐み恐みも白す

昭和十一年七月二十二日朝鮮総督府令第六十一号の祝詞ほぼ同文。「宮司[社司(社掌)]」が「宮司(社掌)」になるのみ。
同日台湾総督府令第五十九号(官報同年九月十日付)ほぼ同文。「悩ませ奉りしは」が「悩まし奉りしは」になるのみ。

2018/04/04

坐摩神社列格奉告祭祝詞

官報・昭和十一年六月三日
内務省令第十四号/官幣中社坐摩神社ニ列格奉告ノ為昭和十一年六月十日勅使参向奉幣セシメラルルヲ以テ其ノ当日当該神社ニ於テ行フ祭式及祝詞左ノ通定ム

 二 祝詞

掛けまくも畏き坐摩神社の大前に宮司位勲功爵氏名、恐み恐みも白さく、今回天皇命の大命以ちて、御社の格を官幣中社に進め給ひ昇せ給ひぬ。是を以ちて、今日の生日の足日に、官位勲功爵氏名を大御使として、事の由を告げ奉らしめ給ふと、天皇命のうづの大幣帛を奉出し給ふに依りて、大前に斎まはり清まはりて献奉る、大御食・大御酒、海川山野の種種の味物を、平けく安けく聞し食して、天皇命の大御代を手長の大御代と、常磐に堅磐に斎ひ奉り、厳しの御代と幸はへ奉り給ひ、親王・王等を始めて、天の下の国民に至るまで、長く平けく守り給ひ、恵み給へと、恐み恐みも称へ辞竟へ奉らくと白す